日本刀の黄金期

日本刀は優美な平安時代からその反りは始まり、黄金期を築き上げた鎌倉時代には更に美しい仕上がりに変化しました。その頃は武士が政治の実権を握っていて、武士の勢力が増している状況だったため、日本刀の需要はかなり高まっていて、町の至る所に刀鍛冶は増えていて繁盛しました。

形状に関しても古くは平安時代の後期からの腰反りで太刀が継承されて、さらに美術的にも華美とされている部分が加わっているのも特徴的で、高位の武士は豪華な装飾の太刀を身につけて、威厳を示すようになったといわれています。12歳の時に源頼朝を任命した後鳥羽天皇で、のちの後鳥羽上皇も自ら焼刃をするほど日本刀を好むようになり、菊御作と呼ばれる菊花紋を彫った特別な太刀を鍛造させるようになりました。

後鳥羽上皇が好んだのは力強いだけでなく美しい作風で、いつの日か必ず朝廷の勢力を挽回させたいと願う、高貴な野心が刀に込められていたということが推測できます。

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